ヒッグス粒子の発見にステンレスで貢献

2012/07/09
ヒッグス粒子の発見に貢献

欧州原子核研究機構(CERN)は7月4日、大型ハドロン衝突型加速器(LHC)での実験において、長年探索してきたヒッグス粒子とみられる粒子を観測したと発表されましたが、この加速器の部材には、当社のNSSC®130Sが使用されています。

加速粒子の通路の外側に、粒子加速のために設置されている超電導コイルを支持する部品(カラー)は、構造部材であると同時に液体ヘリウム温度(4K)の極低温での完全非磁性、更には常温から極低温間での熱膨張特性がCuと同程度であること等、非常に厳格な機能要求がある特殊材が必要とされ、当該部材には全量(約1万トン)NSSC®130S(新日鐵のYUS130S)が採用されました。
(1999年10月)

<超伝導電磁石(Main Dipoles 型マグネット)用カラー材の仕様>
・材料:非磁性ステンレス 冷延製品 2B 仕上 板厚3.0mm
・要求特性:超伝導のため極低温での非磁性および常温と極低温間での熱膨張特性が超伝導マグネットのコイルに使用される銅線(Cu)と近いこと

<NSSC®130S(18Cr-6Ni-10Mn-0.3N)の特徴>
・非磁性高強度オーステナイト系ステンレス、耐食性はSUS304 と同等・加工、溶接しても非磁性であり、極低温における安定した非磁性を示す
・常温と極低温間での熱膨張係数が他の非磁性材料に比べ銅に近い(極低温用途での銅との組合せに適す)