NSSCの独自二相ステンレス鋼NSSC®2120がカタールの大型海水淡水化プラントに採用

2013/02/06

新日鐵住金ステンレス株式会社(所在地:東京都千代田区、代表取締役社長:木下 洋)が開発した省合金型二相ステンレス鋼 NSSC®2120(ASTM A240M S82122)(21%Cr-2%Ni、Mo無添加)が、海水淡水化プラント用途向けとしては初めて、中東カタールで建設される大型海水淡水化プラント「ラス・アブ・フォンタス(Ras Abu Fontas)」に採用されました。

ラス・アブ・フォンタスは、カタール発電水道会社(QEWC)が計画する同国最大級の海水淡水化プラントであり、三菱商事㈱殿とトーヨー・タイ殿のコンソーシアムが受注し、日立造船㈱殿がその中核部分の設計、製作、組み立て、試運転までを一括で請け負います。同プラントには、既存の二相ステンレス鋼(ASTM S31803・S32101)も合わせると、約三千トンの二相ステンレス鋼厚板が使用される計画であり、これを当社が受注致しました。

同プラントでは、当初既存の二相ステンレス鋼のみを使用する方向で検討されていましたが、

・  日立造船㈱殿と当社の共同研究により、NSSC®2120の耐食性がASTM A240M S32101と同等であることが確認されたこと
・  NSSC®2120は、ASTM A240M S32101では困難であった大入熱溶接が可能であることから、溶接作業性を大幅に改善出来ること

などの理由から、NSSC2120が海水淡水化プラント用の素材としても優れていることが評価され、今回約700㌧を採用いただく運びとなりました。

NSSC®2120は、日本海事協会(NK船級)、国土交通省の新技術情報提供システム(NETIS)にも登録され、海外案件のみならず、日本国内のダム・堰・水門、製鉄関連設備、ケミカルタンカー、水処理、土木・建築等、幅広い分野への採用が拡大しつつあります。当社は、今後も省合金型二相ステンレス鋼の普及を通じ、省資源且つ質の高い投資の提案、さらには日本のモノ造り競争力の向上への貢献を目指してまいります。

(物件概要)

・案件名:ラス・アブ・フォンタス(カタール)

首都ドーハの南東25㎞にあるラス・アブ・フォンタス地区に、既存の造水・発電設備に併設される海水淡水化プラント。造水能力日量3,600万英ガロン。完工予定は2015年6月。

・プロジェクトオーナー:QEWC(カタール発電造水会社)

・三菱商事㈱-トーヨー・タイのコンソーシアムが受注

・当社受注量:二相ステンレス鋼約3,200㌧(内NSSC®2120:700㌧)

【参考資料】MSF式海水淡水化プラント

本件に関するお問い合わせ先 : 03-3276-4505,4853,4516(企画部)